はじめに
いちばん手っ取り早い上達方法は、自分の発表をビデオに撮って客観的に見てみる事です。
おそらく、声も話し方も表情も、すべてがこんなはずじゃなかった・・・と愕然とすると思います。
なくて七癖、自分ではまったく言った覚えのない「あのー」とか「えっと、えっと」など、無意識ないろんな”クセがすごい(©千鳥 ノブ)”のが気になって、さらに人前で話すのがイヤになること請け合いです。
・・・それでは逆効果ですね。(笑)
でも、まずは「現実を受け入れる」ことが肝心ではあります。
ちなみに。
なにか言おうとするたびに「えっと」を繰り返してしまう”えっとえっと病”の人は年齢性別問わず、非常に多いものです。
本人は無意識に連発しているのですが、聞き手は一度気になりだすと肝心の話がまったく耳に入らなくなり、また慌てている、緊張している、要点を整理するのがヘタ、などの印象を強く与えてしまいますので、ご注意を・・・。
人前で話すときのテクニックはいろいろありますが一旦置いておいて、
「心構え、コツ」としては、
①「うまく話そう」としない
②ペースメーカーを見つける
の2つです。
「うまく話そう」としない
なんだか逆説的ですが。
ではどうすればよいのか、というと
「話すのがヘタですみません」
→「さらに緊張、萎縮する」のではなく、
→「でも(だからせめて)一生懸命話します!」という事です。
こういう人に対して、悪意を抱く人はいません。
そもそも人前で話す難しさは誰もが知っていますから、スラスラ立て板に水でやられるより、難しい言い回しや、かしこまった使い慣れてない丁寧語を使われるより、朴訥でも「大きな声で一生懸命」話せば、よほどのアウェイ環境でもない限り好意的に受け止めてもらえます。
逆にダメなのは、
×「ヘタなのにうまいフリしてカッコつけること」
・・・これは反感しか買いません。
×「声が小さく聞こえない」
・・・そりゃダメですよね。でも、ほとんどの人がコレです。
×「きちんとした言葉遣いに気を取られすぎてもはや何言ってるかわかんない」
・・・結構このパターンで自爆してる人、たくさんいます。
身振り手振りやアクションは、慣れてからでよいです。
最初はムリせず、棒立ちでも構いません。
ひたむきに一生懸命、大きな声で(コレ重要)ハッキリ話しましょう。
発声方法についてはよく言われる「お腹から声を出す」という事につきます。
これについてはさまざまやり方がネットに出てますので、検索して試してみてください。
ペースメーカーを見つける
緊張しやすい人へのアドバイスとして「観衆をジャガイモかカボチャだと思え」などと言いますが、これはよくないです。
緊張のあまり、手元や画面などあらぬ方向を見て、相手を一切見ずに、一方的なペースで話す人がいますが、そうすると「あぁこの人は伝える気がないのだ」というアピールになり、ますます聴衆は聞く気がなくなってしまうのです。
また、聞き手は話し手とペースが合わないとフラストレーションがたまり、その人の話を聞きたくなくなるものなのです。遅過ぎても、早過ぎてもダメなのです。
ではどうすればよいのか、というと、話し始めてからすぐに、
・あなたの話を聞いている人たちの中で、”好意的に聞いてくれている”人を見つける
・まずは”その1人”に対して、”語りかけるように”話してみる
貴方が話し始めた時に、ニコニコしていたり、バッチリ視線を送ってくれていたら、それがその人です。
そして、あなたがなにか説明したら、その人が頷いたら次の話をする、という具合に、ペースをつかむのを手伝ってもらうわけです。
そうするとそのうちに、段々と周りの人たちも同様に聞いてくれるようになります。
いわば、マラソンのペースメーカーの役割ですね。
「そんな人見つかるかなぁ・・・」と不安でしょうが、大丈夫、必ず一人くらいは見つかるものです。見つけましょう!
笑いを取ろうとか、面白いエピソードから始めようとか、客いじりをして場を温めよう、なんていうのはこれらがちゃんとできるようになってからのテクニックです。
「あの人は話すのが上手だなぁ」という人も、最初からそうだったわけではなく、なんども繰り返すうちに段々とうまくなったのです。
繰り返しになりますが誰しもが「人前で話すことの難しさ」は理解していますので、上手にこなそうとしなくても大丈夫です。
こういう機会はこれからますます増えていきます。
苦手意識を持ち過ぎず、頑張ってください!
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