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2017/09/05

コラム

地頭の鍛えかた ~4つの思考法&3つのトレーニング方法!

これからのビジネスにおいては、「知識が豊富な人」よりも「地頭のいい人」が有利になる、と言われています。
環境や状況の変化が激しく、これまでの知識、常識が通用しなかったり、前例のない課題に対する解決策を考えなければならなくなるからです。

この「地頭がいい」というのは採用業界ではかなり前から使われていましたが、最近はビジネスマン向けの書籍も出版され、売れているようです。

参考>「まんがでわかる 地頭力を鍛える 細谷 功」

というのも・・・

「地」頭、というくらいなので、先天的な才能と勘違いされがちなのですが、実は後からでも鍛えられる、身に着けることができる力なのです。
そこで、その鍛え方を探している人がたくさんいる、というワケですね。
今回はその「地頭のいい人とは?」「どうやれば鍛えられるの?」について、ご紹介します!

地頭(じあたま)がいい人とは?

よく誤解されているようですが、「頭がいい人」とは違います。

「頭がいい人」が学力が高い、知識が豊富な人なのに対して、
「地頭がいい人」は、物事の捉え方、考え方や人との関わり方がうまく、課題解決力がある人の事を指します。

学校のお勉強、成績は優秀なのに仕事で使えない人っていますよね。
逆に、お勉強の成績に関わらず、仕事でバツグンの能力を発揮するタイプ、それが俗に言う「地頭がいい人」です。
ノビシロがある、応用力があるのは「地頭がいい人」というワケです。

「地頭がいい人」はどんな特徴がある?

まず、地頭がいい人は以下の4つの部分が優れています。
いってみれば<基礎体力>みたいなものですね。

〇 知的好奇心
〇 論理思考力(守り)
〇 直観力(攻め)
〇 対応スピード

このうち、残念ながら「論理的思考」や「直観力」は、なかなか一朝一夕で身につくものではありません。
ただし、何事にも興味・関心を持つ「知的好奇心」と、「対応スピード」は、心がけ一つですぐに始められます。
そして、それを応用したトレーニングで、結果的に上の4つの力を高めることも可能です!

地頭の鍛え方

1.とにかく考える

とにかく、日常生活で「なぜ?と考えるクセ」を身につけることから始まります。
いきなり難しい仕事の件じゃなくてもよいのです。

・なぜこのお店はいつもランチに激混みなの?
・なぜこの映画はこんなに話題になったんだろう?
・鉄道会社の相互乗り入れってどうやってるんだろう?
・この番組(CM)が面白い、不快、と思ったのはなぜだろう?

とか、歩いているとき、電車の中、テレビを見ているとき、なんでもよいので興味を持つ、考えてみる、という事が大切です。

ここで
「なんとなくそういうもんじゃん?」
「そんなめんどくさいこと、どうでもよくない?」
と、”考えないクセ”がついてしまっている人は、間違いなく「地頭がいいね」とか「仕事ができるね」とは言われるようにはなりません。

また、考えるときは、「いつもの自分の思考プロセスを敢えて変えてみよう」と意識しないと意味がありません。

<地頭が良い人が行っている4つの思考手法>
「地頭が良い」とされる人には、共通した思考手法があります。
そしてそれは、フツーの人とは大きく異なるのです。

①結論から考える・・・「仮説思考力」

課題をひとつづつ挙げていくと、それに時間がかかって疲れてしまい、
肝心の解決策にたどり着く前にガス欠になりがちです。
ある程度、課題を並べていくうちに、仮説で良いので結論を先に導き出して、それを逆説的に証明できるように課題を並べていくことで、最終目標まで効率的に到達できるようになります。

②全体から考える・・・「フレームワーク思考力」

世の課題解決方法には、先人たちが編み出した「フレームワーク」が存在します。
そういうと、多くの人はそれを理解して、完璧に使いこなせるように勉強してから・・・
となりがちですが、その考え方自体が「地頭がよい」やり方ではありません(笑)
肝心なのは、「いきなり枝葉末節に意識や時間をとられず、全体を俯瞰して考える」という事です。

③ものごとを単純に考える・・・「抽象化思考力」

そしてこれも重要です。
「難しそうですよね」「自分にはわかりません」と諦めず、
「世の中、本質なんてシンプルなものだよな」なので、
「意外とシンプルに考えていいんじゃないか?」
ということを理解する事です。
仕事でうまくやっている人、成果を出している人は、これを自身の経験上、身に着けているのです。
これが身に着くと、一を聞いて十理解する、という事ができるようになります。

④常識を疑う・・・「固定観念突破力」

新しいアイデアを生み出すときに最も重要なのは
「だって、フツーそうだし」
という固定観念を疑ってかかる力です。
「それ以外にもっとベターなやり方はないのか?」は常に意識しましょう。

また、相手とのコミュニケーションの中で
「いや、ソレは(もう言ってあるから)相手もわかってるハズだ」
というのも一つの常識、固定観念です。
たいていの場合、ソレは理解してもらえていませんから、
「自身の思い込みを排除」するだけでも、
相手とのやり取りにおいて誤解を少なくする効果があるのです。

以上の、

① 結論から考える
② 全体から考える
③ ものごとを単純に考える
④ 常識を疑う

の4つの考え方を意識して、普段とは考え方を変えて、
日常の中でなんどもアプローチしてみましょう。

2.とにかく人と話す

「考える」のが好きな人は、人と話すのも好きです。
自分が考えたことを人に説明したくなり、それに相手がどういう反応を示すのか気になって仕方がないからです。

逆に、「考えるのが面倒」な人は「人に説明するのも面倒」
→「別にわかってもらわなくていいや」となりがちです。

実は人と会って話をするのも、「地頭力を鍛える」最良のトレーニングなのです。

ただなんとなく、当たり障りのない雑談では意味がありません。
気心の知れた友人もあまり意味がありません。

できれば初対面や、年代の違う人と話すことです。
『いったいなにを話せば・・・?』と不安でしょうが、自己紹介でよいのです。

自分が何の仕事をしているか、どんな人間なのか、を自己紹介してみてください。
何を、どの順番で、どういう風に話をしたら、相手の人にきちんと伝わるのか?

・・・意外と難しいですよね。

それを「考える」のが、地頭力のトレーニングとなるわけです。

自己紹介して、相手に理解してもらえているか観察する、ゲームのような感覚で取り組んでみるのも一つの方法です。
そしてその際に、「へぇーそうなんですね」と相槌を打つだけでなく、会話を弾ませる練習をしてみましょう。
この時、ヘタに気の利いた切り替えしばかりすると、イヤなヤツになります。
嫌味にならないように、ウケ狙いだけにならないように、相手の発言内容に対して意図を汲んで、瞬時にプラスアルファの返答を返す。
これって、「ひな壇芸人」が上手ですよね。
「お笑い芸人は一人前になるのに10年かかる」と言われています。

バラエティ番組や舞台などあらゆるシーンで、テーマに沿ったお題にうまく切り返しをして、しかも自分ばかり喋り過ぎないように相手や場所のペースを把握しながら結果を残す、というのは非常に高度なテクニックです。

これもまた、何年も鍛え上げた「地頭力」です。

3.とにかく”分かりやすく”アウトプットする

誰かに何かを伝えるとき、喋るのでも文章でも、アウトプットするときは徹底して”「分かりやすさ」”を意識して伝えるようにしましょう。
アウトプットするときに分かりやすさを意識すると、自然に「相手のことを考える」クセがつきます。

ここで役立つテクニックは、
「わかっているだろうから言わなくていいや」ではなく、
「わかっていないかもしれないから、もう一度説明しておく」
というやり方です。

自動車教習所で習う「”だろう”運転はダメ、”かもしれない”運転を!」と同じです。

仕事において
「なんだかいつもうまく伝わらない、トラブる」
と感じる人は、どこに視点が向いているでしょう?
無意識に自分の都合を中心に考えていませんか?

もし、そこに相手の立場という視点を加えるとしたら?
考え方が変わってきませんか?

一度、自分の言いたいことを思うままに書いてみて、
それを相手の視点で読み返してみる。

わかりづらくない?
冗長過ぎない?
勘違いされない?
と気になる点を、なんども削り、書き直してみる。

ひたすらそれを繰り返してブラッシュアップするトレーニングです。
横着をせず、「相手が何を求めているのか」という視点を強く意識することで、アウトプットの質が変わり、余計なトラブルが目に見えて減っていきます。


そして。

これら3つの方法を、「明日からがんばろう」ではなく、「今すぐ試してみる」事です。

何事もいきなりうまくなるハズがありません。
何度も何度も繰り返しているうちに、気が付いたらできるようになっているものです。

であれば、すぐに始めて、少しでも多く繰り返すのが上達のコツです。


いかがでしょうか?

こうしてみると、「地頭力」の天敵は、
面倒だからと「考えない」「人と話をしない」事なんですね。

なぜだろう?といちいち考えるクセ、
そしてそれをとりあえず人に話してみるクセ、
を意識して、「地頭力」を磨いてみてください!

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