国内のコンテンツマーケティング成功事例
まずは、国内企業のコンテンツマーケティング成功事例をご紹介していきます。
・東洋インキ株式会社
東洋インキ株式会社が運営する「TOYOINK 1050+」は、デザイナーやプランナー、企画職をはじめとするクリエイター向けのオウンドメディアです。これまでに「仕事でつかえる色彩学」や、日常的に用いられる形容詞から連想されるカラーを検索できる「イメージカラー検索」、色覚に障がいを持つ人の見え方を疑似体験できる「色覚障がいの疑似体験」などのコンテンツが数多く公開されています。
それらのコンテンツの中に、自社商品を活用したビジネス事例コーナーが上手く盛り込まれているのも特徴のひとつです。また、専門領域外の人でも楽しめるコンテンツが多く掲載されており、コンテンツマーケティングにおける「新規ファン獲得」という目的を達成できていることも注目すべきポイントといえるでしょう。
・弁護士法人 咲くやこの花法律事務所
弁護士法人 咲くやこの花法律事務所が運営している「企業法務の法律相談サービス」は、主に経営者、管理職、法務担当者などを対象としたオウンドメディアです。BtoB向けのサイトでは定番の手法とされる「ボトム固定CTA(Call To Action)ボタン」「サイドカラムCTAボタン」に加え、サイトの右側に縦型の固定誘導ボタンを配置している点は大きな特徴といえます。
専門的な情報を必要とする士業には、特にコンテンツマーケティングが有効とされていますが、この「企業法務の法律相談サービス」では、PCで閲覧されることを前提としたボタン配置等の工夫が見受けられます。
・土屋鞄製造所
BtoC領域の成功事例となりますが、土屋鞄製造所が運営しているオウンドメディアでは、自社製品の品質の高さをアピールするためのコンテンツが数多く掲載されています。バッグの製造工程を写真・動画・文章などで紹介するコンテンツもあり、その製造工程の独自性に思わず見入ってしまうユーザーも多いことが想像できます。
コンテンツマーケティングは、商品(サービス)の成約だけがゴールになるわけではありません。土屋鞄製造所のように、自社のブランディングにコンテンツマーケティングを利用するのも有効な手段なのです。あくまでもBtoC領域の成功事例ですが、ブランディングという観点ではBtoB企業も参考になる部分が多いのではないでしょうか。
海外のコンテンツマーケティング成功事例
続いて、海外企業のコンテンツマーケティング成功事例をみていきましょう。
・Hubspot
Hubspotは、インバウンドマーケティングと、その実践に必要となるインラインサービスを提供しているプラットフォームです。ブログ運営やホワイトペーパーの設置を行ったり、ウェビナーを開催したりすることで、インバウンドマーケティングを成功に導いています。
自社サイト設立からわずか2年で「月間訪問者数30万人超」にまで成長させた実績もあり、その際は「リードの75%がWebサイト経由のユーザー」という状況を作り出すことに成功したそうです。
・Yale Appliance社
アメリカ・ボストンを拠点に、家電や照明などの販売、設置・アフターサービスなどを提供しているYale Appliance社では、2011年からコンテンツマーケティングを導入しました。食洗機、冷蔵庫といったカテゴリ別に、商品の選び方をユーザー目線で紹介するコンテンツが掲載されており、それらのコンテンツを介してeBookの「Buying Guide」のダウンロードに誘導する構成となっています。
さまざまな有名ブランドを取り扱うことで中立性を生み出すと同時に、専門的な知識を分かりやすく紹介することで、ユーザーからの信頼を得ているわけです。また、高頻度に記事を発信することで、ユーザーとの接触機会を増やすことにも成功しています。
BtoCの成功事例ですが、BtoBにおいても「ユーザーとの信頼関係の構築」という面では参考になる部分が多いでしょう。
コンテンツマーケティング成功のポイント
では、実際にコンテンツマーケティングを導入する場合、どのような点に注意しながら取り組んでいけば良いのでしょうか。ここからは、コンテンツマーケティング成功のポイントについて解説していきます。
1.短期的な結果を求めないこと
コンテンツマーケティングにおいて、短期的な結果を求めるのは現実的ではありません。GoogleやYahoo!といった検索エンジンから集客を図るためには、多くのコンテンツを検索結果の上位に表示させる必要があり、その上位表示にはある程度の期間を要するからです。
そのため、「コンテンツマーケティングは長期的に取り組む必要があること」を把握した状態で取り組まなければ、継続するモチベーションを保てなくなってしまう可能性もあります。中長期的なプロジェクトとして、社内全体での共通認識を持っておくことが重要になるでしょう。
2.自社のSTPを明確にする
STPとは、「セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング」の頭文字を取ったものです。このSTPの明確化は、自社の顧客は誰なのかを明確にする上で欠かせない作業となります。STPを明確にしないままコンテンツ制作を行ってしまうと、ユーザーが本当に知りたい情報を提供できず、信頼関係の構築につなげられないからです。
先ほどもご紹介したように、コンテンツマーケティングは長期的に取り組んでいくものなので、数多くのコンテンツを制作した後に問題が発覚し、「制作したコンテンツがすべて無駄になってしまう」という事態を避けるためにも重要な作業となります。
3.顧客の人物像を鮮明に描く(ペルソナ)
対象となる顧客を具体的にイメージするために必要となるのが「ペルソナ」です。自社にとって理想の顧客像を描くことで、顧客の求める本質的なニーズを把握できるようになります。
目的によって設定する項目は変化しますが、一般的なペルソナの項目としては「年齢」「性別」「職業」「役職」「性格」「趣味」「現在の悩み」「家族構成」などが挙げられるでしょう。こういった項目から、ターゲットユーザーの求める情報を客観的にリサーチし、コンテンツ制作のヒントにしていきます。
なお、記事作成の詳しい手順については以下の記事で解説しておりますので、ぜひこちらもご覧ください。
→コンテンツマーケティングにおける「良質な記事」を制作するには
まとめ
今回は、コンテンツマーケティングの成功事例と、成功のポイントについてご紹介しました。国内・国外のさまざまな企業がコンテンツマーケティングに取り組んでおり、ブランディングや成約といった目的を達成していることがお分かりいただけたかと思います。
しかし、コンテンツマーケティングに関する専門知識を持ち合わせていない企業の場合、適切な戦略でコンテンツマーケティングを進められるか、不安に感じてしまうこともあるでしょう。そのような場合には、専門の知識を持つ企業に依頼し、サポートを受けながら進めていくのも一つの手段です。
当社が提供する、「コンテンツマネジメントサービス」では、20年以上かけて培ったBtoB企業販促における支援実績を活かし、コンテンツマーケティングや営業現場の販促課題などをユーザー目線でヒアリングしながら、企画から制作までご提案いたします。
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