デジタルマーケティングを成功に繋げるためのポイント
戦略を立てずにデジタルマーケティングを実行しても、成功には繋げられない可能性が高いでしょう。明確な戦略が存在していない状況では、デジタルマーケティングに携わる担当者の一人ひとりが「進むべき方向性」を共有できず、バラバラになってしまいます。そのような事態を避けるためにも、まずは明確な戦略を立て、その戦略に沿ってプロジェクトを進行すべきですが、特に以下4つが重要なポイントになります。
1.目的の設定
「何のためにデジタルマーケティングを行うのか」という目的が明確になっていなければ、効果が出ているのかどうかを客観的に判断することが難しくなります。デジタルマーケティングは、「新規顧客の開拓」「問い合わせ件数の増加」「顧客単価の向上」「ブランディング」など、さまざまな目的で用いられるマーケティング手法です。だからこそ、目的を明確にした上で、その目的を達成するための施策を検討していくことが大切になります。
2.成果指標の設定
目的の設定とともに、「どのような状態になれば目的達成といえるのか」という成果指標を設定することも重要です。この成果指標が曖昧な状態のまま着手してしまうと、マーケティング施策の効果を正しく判断することができません。成果指標は、デジタルマーケティングの目的によって大きく異なります。たとえば企業のブランディングが主な目的の場合、成約数を成果指標とするよりも、「企業名で検索された回数」「SNSでの企業に関する好意的な投稿」などを成果指標としたほうが、ブランディングの成果を判断しやすいでしょう。そのため、デジタルマーケティングの目的を踏まえた上で、何を成果指標とすべきかを判断していくことが重要といえます。
3.ターゲットの明確化
自社の目的を明確にし、目的に合わせた成果指標を設定できても、「どのようなユーザーに向けてマーケティング施策を講じるか」が明確化されていなければ成果は望めません。特にデジタルマーケティングは、オフラインのマーケティングとは異なり、ユーザーと直接的に触れ合う機会が多くありません。だからこそ、ターゲットとなるユーザーの「属性」「興味・関心」「課題・悩み」といった点を深く理解していくことが大切になるのです。ユーザーのニーズを正しく捉えた上で、最適なコミュニケーションを図っていくことをおすすめします。
4.費用対効果の計算
デジタルマーケティングを行う企業の中には、ツールの導入にコストをかけすぎてしまい、投資に見合う効果を得られず失敗してしまう企業も存在します。どれだけ優秀なツールでも、自社の予算に見合わないもの、自社の目的達成に繋がらないものでは意味がありません。ツールによっては、導入に数10万円~100万円が必要となる場合もありますが、導入費用が無駄になってしまうという最悪の事態を避けなければなりません。そのため、ツールを導入する際は事前に「そのツールを導入することでどの程度の効率化を図れるか」「そのツールを導入することでどんなメリットが得られるか」といったシミュレーションを行うことが大切です。
デジタルマーケティングの成功事例3選
デジタルマーケティングの手法は数多く存在するため、どのようにすれば成功に繋げられるのか、イメージがなかなか湧かないこともあるでしょう。ここからは、デジタルマーケティングで実際に成功を収めた事例をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
Instagramの活用によって「指名検索」を増加させたA社
光脱毛器の開発・販売を手掛けるA社は、外資系ブランドということもあり、日本国内での認知度が低いという課題を抱えていました。そのような背景もあり、リスティング広告においては競合他社と比べて優位性を発揮できていない状態が続いていたそうです。
そこでA社は、Instagramの運用を開始し、ビジュアルを前面に押し出すことによって、新規ファンを獲得することに成功しました。そして、InstagramでA社を知ったユーザーが検索エンジンでも「指名検索」を行い、ホームページへのアクセスを伸ばすことにも成功したのです。
SNSを活用することで「認知度が低い」という課題を解決することができた好例といえるでしょう。
オフラインデータとの連携によって「接客満足度」を向上させたB社
大手自動車メーカーのB社では、「顧客がどのようなニーズを持ってディーラーへ足を運んだのか」という顧客の来店目的を明確に把握することができていませんでした。そこでB社は、Googleアナリティクスを活用し、Webサイトを介して資料請求や来店予約を行ったユーザーに対し、見積もり番号を付与するという施策を講じたそうです。これにより、顧客がどのような車種の購入を検討しているのか、どの程度の予算なのか、といったニーズを把握できるようになりました。
さらに、ディーラーに来店したときの会話内容をデータベースに保存し、オンラインデータと紐付ける仕組みを構築することで、その顧客がWebサイトにアクセスした際にも適切なコンテンツを表示させられるようになったのです。オンラインだけでなく、オフラインデータも最大限活用することで、顧客満足度の向上に繋げた好例といえるでしょう。
施策の見える化によって「新規顧客単価」を1.65倍に増加させたC社
働き方改革の実現をサポートするビジュアルコミュニケーションツールの開発・販売を行うC社では、獲得したリードを定量的に評価したり、可視化したりできるツールを導入していませんでした。そのため、「どの施策が受注に貢献しているのか」「どの施策が問題なのか」といった分析もしていない状況でした。その問題を解決すべく、C社は顧客の購買行動に沿ったマーケティング施策の実行をサポートするマーケティングオートメーションツールを導入。これにより、マーケティング施策の成果とプロセスを可視化することに成功したのです。
そして結果的に、C社は新規顧客単価を1.65倍にまで増加させることに成功しています。ツールの導入によってマーケティング施策を改善することができた好例といえるでしょう。
デジタルマーケティングの落とし穴
デジタルマーケティングに失敗する企業の共通点として、「自社の課題解決には繋がらない施策に力を注いでしまう」という点が挙げられます。たとえば、「資料請求の数を増やすこと」を目的にデジタルマーケティングを行う企業の場合、その施策の一例としては以下のようなものが考えられるでしょう。
- SEO対策によってWebサイトへの流入を増やす
- 広告出稿によってWebサイトへの流入を増やす
- 資料請求を訴求するまでの導線を見直してCV率を高める
しかし、CV率が低いことに気付かぬまま、広告出稿によって流入を増加させても、効果的に資料請求の件数を増やすことはできません。つまり、この企業の場合は、最大の問題である「CV率」を改善しなければ、広告費が無駄になってしまうということです。
このような失敗を避けるためにも、まずは自社が抱えている問題を明確化した上で、取り組むべき施策の優先順位を決定していくことが大切になるでしょう。
まとめ
今回は、デジタルマーケティングを成功に導くためのポイントや成功事例についてご紹介しました。適切なマーケティング施策を講じるためには、自社の目的や課題、成果指標、ターゲットなどを明確化することが重要であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
とはいえ、デジタルマーケティングの専門知識を持ち合わせていない企業の場合、どのような手順で着手すれば良いのか分からずに悩んでしまうこともあるかもしれません。そのような場合には、専門知識を持つ企業のサポートを受けながら、施策を講じていくのも一つの手段です。
当社が提供する「コンテンツマネジメントサービス」では、20年以上かけて培ったBtoB企業販促における支援実績を活かし、デジタルマーケティングや営業現場の販促課題などをユーザー目線でヒアリングしながら、企画から制作までご提案いたします。
また、上記サービスの内の一つである「導入事例制作」では、BtoB業界に精通したディレクターによる取材・制作によって、ユーザー様のリアルな意見を販促に活かし、信頼獲得に繋げていくことも可能です。導入事例を始めとするコンテンツ制作の効率化をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
→お問い合わせはこちらから